第２６１回
警備員の物語・パート１３
タロ「ナイト、どこへ行くんだ・・・」
ナイト「ちょっと・・・」
俺は通夜の列から離れた。
夜空にたくさんの星が煌いている。
いつしかたどり着いたのは公園。
そこのベンチに座った。
すると、今までの２ヶ月が走馬灯のように
頭の中を駆け巡った。

目覚まし時計が鳴った。
ナイト「・・・」
俺は目覚まし時計のスイッチを押し、
立ててあるイチロとのツーショットの写真を
ふせた。
ナイト「俺だけ約束を破っちゃいけないよな・・・。
さあ、いってくるか！」
俺は外へ出て行った。眩しい朝日が
俺を照らした。

風がカレンダーを揺らした。
そこには、ナイトの予定表が書かれている。
その下には、「予選大会優勝」と刻まれた
トロフィーと盾が静かに置かれていた。
そして、眩しい朝日がそれを照らした。

（完）